新企画、SDRドングルを使ってFMを聴くまでのチュートリアルです
2022年版のページを作成したため、そちらをご覧になることを強くおすすめします。
昨今、パソコンでデジタルテレビの録画をする方が多くなっています。それならFMもパソコンで録音してみようと思った方もいるのではないでしょうか。
FM放送は面倒なコピーガードがかかっていないので、意外と簡単に録音をすることができます。
今回は導入から、SDR#というソフトを使って、FM放送を受信するまでのチュートリアルになります。
必要なもの
・SDRドングル
・MCX-F型変換アダプタ
・FMアンテナ
必要なものを購入
まずは、SDRドングルを入手するところから始まります。
SDRドングルは様々な商品が発売されていますが、今回はシャフトコーポレーションさんがカスタム化した商品を使ってのチュートリアルとします。
なお、ほかの商品でも「R820T」か「R820T2」と掲載されている商品なら、今回紹介する方法で使うことができると思います。
SDRドングル本体
http://amzn.asia/6gYCqWN
後述する周波数のずれが少ないものはこちら
http://amzn.asia/i3VSDer
http://amzn.asia/cxwyXq2
また、別途アンテナが必要となります。今回は家庭用FMアンテナを使用することを想定しているので、MCX-F型変換アダプターも一緒に購入します。
FMアンテナはお好きなものをお選びください。
変換アダプタ-
http://amzn.asia/621w27p
PCに導入
実際にPCに導入していきます。
SDRドングルはパソコンに接続しても、自動的にドライバーがインストールれません。
そのため、SDR#をインストールする際同時に、ドライバーもインストールしていきます。
まずはSDR#をダウンロードします。以下のリンクから、「Windows SDR Software Package」の右にあるダウンロードボタンからパソコンにダウンロードします。
https://airspy.com/download/
zipファイルを展開しますが、この際展開したフォルダーは、管理者権限が必要なフォルダーに展開するのは避けたほうが無難です。
なお、このフォルダーに録音されたファイルが保存されますので、なるべく分かりやすい場所にしたほうがベターでしょう。
また、フォルダー名は変更しても問題ありません。
zipファイルを展開したら、「install-rtlsdr.bat」ファイルをクリックします。
そうすると下の画像のように、コマンドプロンプトが開いて勝手に閉じます。
この画面が閉じたら、先程のフォルダーの下に「zadig.exe」というファイルが作成されます。それをクリックします。
ドングルの種類にもよりますが、下の画像のように何も表示されない状態となりますが、その際は、「Options→List All Devices」とクリックします。
そうすると、リストに現在接続されているUSBデバイスが表示されるようになります。表示されたら、「RTL…」または「Bluk in…」と書かれたものをクリックして、「Install Driver」をクリックします。
インストール中にポップアップが出てきたら、「インストールする」をクリックします。
正常にインストールできたら、下の画像のように、インストールが成功したというポップアップウィンドウが出てきます。
これで、ドライバーのインストールは終了しました。
SDR#を使ってみる
ここまで来たら、パソコンへの導入は終わりましたので、実際にSDR#を使ってみましょう。
アンテナを繋いで、「SDRSharp.exe」をクリックします。
SDR#の初回起動時に、Windows Smaet Screenが反応しますが、「詳細情報→実行」をクリックします。
正常に起動したら、左上のメニューから、RTL-SDR(USB)にソースを切り替えます。
そして、歯車アイコンをクリックし、RF Gainをとりあえず12.5dBに設定して、歯車アイコンの隣の▶ボタンをクリックします。
下の画像のように「FM Broadcast」の上の水色のザラザラした画面が動いていれば、正常に使える状態です。
もし下の画像のようにエラーが出た場合は、導入部分で失敗していますので、もう一度「Zadig」の項目からやり直してください。
このドングルは周波数のずれがほんの僅かあります。(100万分の1~100程度)
そのずれを直したい場合は、先程歯車マークを押したときに開いたウィンドウの一番下「Frequency correction (ppm)」で修正していきます。
この修正は、無変調の時が修正しやすいので、無変調になる時間が比較的多いNHK-FMの周波数に合わせます。
周波数の移動のしかたは、下の画像の周波数表示の部分をクリック、またはスクロールして移動させます。
クリックで移動する場合は、数字の上をクリックすれば一つ上に、下をクリックすれば一つ下に周波数が移動します。
なお、水色のザラザラした部分(ウォーターフォール画面)上でスクロールしても、周波数が移動します。
もしお近くのステーションに合わせても電波が弱い場合は、歯車のマークから、「RTL AGC」のチェックをオンにするか、「RF Gain」を大きくすると、電波が強くなります。
また、送信されていない周波数なのに、何かしらの電波が出ている場合は電波が強すぎるので、「RF Gain」を下げると良いでしょう。
デフォルトでは、ウォータフォール画面の下の色が濃すぎて黄色や赤色になる可能性が高いので、右側の「Contrast」と「Range」を調節すると見やすい画面になります。
録音してみよう
一通り環境の整備が済んだら、試しに録音してみましょう。
左の「Recording*」と書かれたタブを開きます。
「Sample Format」は8bit、16bit、32bitをそれぞれ選ぶことができます。32bitが一番音質が良くなるはずですが、このソフトウェアは32bitアプリケーションで、ファイルの最大容量は2GBなので、録音できる時間が短くなります。
その下の「Audio」は、選択した周波数のみ録音、「Baseband」は表示されている帯域丸ごと録音されます。
参考に、16bitでAudio録音すると4時間弱、Baseband録音で4分弱連続録音することができます。
もし強電界の地域にお住まいの方は、「Radio」タブの「BandWidth」の値を大きくするのと、「FM Stereo」にチェックを入れるとクリアーな音質になります。逆に弱電界の地域にお住まいの方は、「BandWidth」の値を小さくするとノイズが軽減されます。
トラブルシューティング
・音声が出ない
→「Audio」タブの「Output」を確認。
→ボリュームの確認。
・ステレオ受信かどうかの確認がしたい
→ボリュームと周波数選択の下に「((( )))」マークが付いていればステレオ。付いていなければモノラル受信。
・録音されたファイルはどこに?
→インストールフォルダーにWAVファイルで入ってます。
・「Baseband」で録音したファイルが再生できない
→次回記事にします。
・カクつく、音飛びをする
→次回記事にしますが、音飛びをする場合は、「Audio」タブの「Latency(ms)」の値を大きくすると軽減されるかも。
・赤帯の「FM Broadcast」の位置がおかしいよ
→xmlファイルを書き換えれば、きちんと日本の周波数帯に設定することができます。
・もっとSDR#を使いこなしたい!
→TwitterのDMかこの記事にコメントをしてくださったら、新しく記事を作ります。
コメント
ぽいふる様
お久しぶりでございます。
数年前、下北地方でめんこいテレビを狙っていた者です。
覚えていらっしゃらないかもしれませんが・・・
当時は高校生で無知な状態でいろいろとご無礼をおかけしたことをお詫び申し上げます。
さて、私も最近SDRに興味がありまして
RaspberryPiとドングルを組み合わせてFlightRadar24へフィードしております。
SDRについて調べていたところぽいふる様のサイトがヒットし、思わずコメントいたしました。
いまいちSDRを使いこなせていないので何か情報等がありましたら記事にしていただけると幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
P.S.
めんこいテレビについてはその後、
LS306(二戸向) + U20L3C + MXHUD + U206(地元局向) + BU41L2
環境で安定して受信できております。
IBC/TVI/IATは安定せずほぼ受信できませんが・・・
mygs1102 さん、お久しぶりです。ちゃんと覚えていますよ。
私も7年前はmygs1102さんと近い年で、その頃は私もあまり知識がありませんでしたので、mygs1102さんが謝ることはないですよ。
むつの受信事情が分かっただけでも私にとっての収穫でした。
最近のmygs1102さんは、ラズパイとSDRの組み合わせで色々となさっているのですね。
実は私もあまり詳しくはないのですが、分かる範囲で記事にしていこうと思っておりますので、気長にお待ちいただければと思います。
ほぼ無知な状態なのに様々なジャンルの記事を書いているのは7年前と相変わらずです(笑)
間違っているところはその都度教えていただければ幸いです。
P.S.の話ももう少し詳しく聞きたいところではあります。
系列のないフジ系のめんこいが安定しているのなら、それは良かったです。
もう少しお金をかけられるのなら、私はLS306+U20L3C(ラインブースター)とLS306TMH+ラインブースター(AMP)をUU7FLH(47,49)NでMixする方法もあります。地元局も安定したいのなら、UU7FLH(36,38)を使って一度LS306TMH+AMPとU206をMixして、その次にLS306+U20L3Cと先程MixしたものをさらにMixすれば、もしかしたら岩手民放全局受信できるかもしれません。
あくまでも理想形であって、実際に受信できるかどうかは分からないので、言うだけ言う感じにはなりますがw
こちらこそ今後ともよろしくお願いいたします。
ぽいふる様
コメントに返信をいただきありがとうございます。
返信を頂いてから大分経ってしまいました。申し訳ございません。
ぽいふる様がコメントに書いていただいたMixの件ですが、実は一度考えたことがありますが、予算の都合と様々な事情から断念いたしました。
というのも実家で二戸局の遠距離受信をしておりましたが、仕事の関係で実家を離れまして、その際に両親の要望でめんこいテレビと県内局が安定して受信できるようにして欲しいとのことでLS306TMHの導入を見送りました。
実家の現在の受信環境は地元の電気工事店に依頼をし、受信機器を庭にあったコンクリート柱からサイドベースで直接家屋に取り付けております。
以上のことから色々試してみたいところではありますが、出来ないのが現状です・・・
たまに実家に帰ったりしておりますので情報が欲しい等ございましたら何なりとお申し付けください。
ちなみに、ぽいふる様のTwitterアカウントをフォローさせていただきました。
ぽいふる様からフォローしていただいておりますが、アカウントは@mygs11023になります。
なにかありましたらDM等でご連絡いただいても構いません・・・
それでは、今後ともよろしくお願いいたします。