送信所訪問 大間中継局

送信所訪問、今回は2021年2月に訪問した
青森県下北郡大間町にある大間(地デジ)・大間下北(RABFM補完局)中継局になります。

まずは、送信局データから。

送信所データ

送信所の名称地デジ:大間(おおま)中継局
RAB-FM:大間下北(おおましもきた)中継局
送信所の住所青森県下北郡大間町大間字内山
(西吹付山・NTT大間無線中継所敷地内)
周波数NHKG:31ch、Eテレ:20ch、RAB:43ch、ATV:26ch、ABA:33ch
RAB-FM:78.8MHz
送信出力地デジ:1W、FM:20W
ERP地デジ:6.6W、
RAB-FM:40W
放送エリア青森県下北郡大間町、風間浦村、佐井村の各一部
受信世帯約2,200世帯(地デジ)
約3,575世帯(RAB-FM)
送信アンテナ地デジ:2D2段2面
FM:3素子八木2段3面
受信元平舘FXをSHF-TTL受け(地デジ)
青森局を5素子八木でエア受け(RAB-FM)
備考地デジは佐井送りのTTL固定局併設
FMは3面で全方向をカバー
NHKと民放で変調方式が異なるためTTL受けはパラボラ2基使用か?

※送信出力とERPは、総務省の電波利用ホームページを引用。送受信アンテナの種類や送信方向は外見からの推測です。

 この中継局は下北半島の一番北、大間町をメインにカバーしています。
 地形の関係上、下北半島は青森県内の電波を受信することが厳しい地域がたくさん存在しますが、大間町は放送波でのカバーとなっており周辺の村への伝送拠点にもなる重要な送信所です。

 

 地デジは2009年12月、RABFM補完局は2021年1月の開局です。
 RABFM補完局の開局後すぐに訪問したため、FMの設備はとてもきれいでした。

 鉄塔はNTTとの共用となっていて、鉄塔上部に放送用アンテナが付いているという小規模局にしては大きな設備となっています。
 送信アンテナについてですが、地デジは2D2段2面、FMは3素子八木2段3面となっており、FMは3面で全方向をカバーするような配置になっています。

 対岸の函館方面がはっきりと見通せることや、大間崎方面での受信状態が必ずしも良好というわけではないことから、下向きチルトや電力分配の調整によって北海道方面の出力を絞っていると思われます。
 
 一方受けはデジタル用に新設された平舘デジタル固定局からのSHF-TTLをパラボラで受ける形になっています。
 NHKと民放で変調方式が異なることから、推測にはなりますがプレートパラボラ3基中大きい2つをそれぞれNHKと民放の受けになっているものと思われます。
 
 また、下北半島北端のもうひとつの中継局「佐井中継局」へのTTL送りも本送信所から出ているものと思われます。

 

 FMは風間浦村と佐井村方面にちょうどビームが行くようになっています。

 この送信所の電波は出力の割には弱い印象です。
 対岸が1kWで送信しているからか、大間町内の住宅のアンテナ構成は上部に当送信所、下部に函館局向けが標準になっているようで、1年を通して風が強い地形の関係上屋根上設置も少なく、風が住宅にさえぎられるように設置されているのがとても印象的です。

 FMも国道279号沿いの調査になりますが、大間町内はおおむね良好、風間浦村内は蛇浦地区ではまだ良好、易国間地区でもそれなりに、桑畑地区を過ぎたあたりから山の陰に入るためか厳しくなりはじめ、下風呂地区はかなり厳しめな受信状態といった具合です。
 むつ市に入っても受信状態の向上はなかったことから、それより先には強く届いていることはなさそうです。

 送受信アンテナについては添付画像も参考にどうぞ。

最後は画像です。一部ピンボケがありますがご容赦ください。










最後は対岸にあたる北海道函館市の函館山です。

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